2014年01月08日
午後2時ごろ一瞬雨が降りましたが、写真のとおりおおむね青空に恵まれた暖かい1日でした。
今日は尚家の庭園「識名園」を見学です。
2000年には首里城やその他の城跡とともに世界遺産にも登録され、結構有名な観桜スポットになりましたが、PROにとっては本当に久しぶりの「識名園」となりました。
復元工事の終盤に一部だけプレオープンした1995~1996年以来だと思うので約20年ぶりくらいでしょうか?
「識名御殿(しきなうどぅん)」は首里城の南に在ることから「南苑(なんえん)」とも呼ばれ、第二尚氏王朝の尚穆(在位1752-1795年)の時代に造園が開始され、尚温の時代の1799年に完成したといわれています。
中国の様式と琉球独自の様式が折衷され、完成当時は中国皇帝からの使者(冊封使)をもてなす、現代でいうところの迎賓館の役割を果たしていたそうです。
第二次世界大戦で園内のほとんどの建築物が破壊されたために、1975-1995年の期間をかけて復元されたものが現在の「識名園」となります。
園内入口 世界遺産の文字が輝いています
縁に入って一番最初の建物
今は開閉できませんがここが正門だそうです
園に入ってしばらくはガジュマルなどの木々が茂る道が続きます。
ほどよく木漏れ日が差し込み、ひんやりと癒される感じ。
正門から順路に従い進むとこのあたりになると木々に覆われたエリアを抜け、目の前には青い空が広がってきます。
次に見えてくるのは「育徳泉」という湧き水と井戸。
この湧き水は御殿(うどぅん)の傍に広がる池の水源の一つとなっており、最後は「滝口」と呼ばれる掛樋を経て落ちていきます。
「育徳泉」を覗くとけっこうきれいな澄んだ水です。
この泉の主でしょうか。数匹のイモリが気持ちよさそうに水の中を回遊していました。
池が見えてくるとここからが「識名園」のメインといえるエリアに。
池のそばには「御殿(うどぅん)」と呼ばれる本殿や、池の中央小島にある東屋「六角堂」があり、池をキャンパスにしてそれぞれが互いを見つめあうように対峙しています。
本土と違って沖縄には秋を感じられる時期が短いのですが、それぞれの季節によって様々な表情を見せるスポットだと思います。
ふと目をやると独特のピンク色をした寒緋桜が少しだけ花を咲かせていました。
御殿入口と中に入って四番座&大広間
御殿と六角堂のコンビネーションを違ったアングルから 天気がいいので“逆さ御殿”、“逆さ六角堂”も♪
先程ちょっと触れた「滝口」
夏は涼をとっていた場所かもしれません
「勧耕台」とよばれる展望所からの南部の眺望
海がまったく見えないので国土の大きさをアピールしていたといわれています
年末年始の繁忙期も終わり、ちょっと一服感のある観光客の入り具合。
今日も大混雑という訳ではありませんが、それでも駐車場には“わ”ナンバーの沖縄レンタカーが少なくない数停まっていました。
間もなく卒業旅行のシーズンがやってきて年間で4番目に観光客が多くなる時期です。
夏場のリゾートホテル滞在型ではなく、北に南にたくさんドライブする傾向の強いシーズンなので、この「識名園」で悠久の歴史に想いを馳せてみてはいかがでしょう。
少しだけ歴史を予習してチャレンジするとけっこうおもしろいと思いますよ。